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09/19 : ■子どもに誇れる、親父の現場。

「ただ売れればいいではなく、一つひとつのパンに、
自分の想いや考えをこめたパンを作っていきたい」。
「『感動した』と言われるようなパンづくりをめざしていきたい」。


店主が祝いの場を締めくくった。
高校受験を控える長男と、次は中学にあがる次男がその場にいた。


静岡県内のあるパン店が創業20周年を向かえ、感謝の気持ちを
表したいと、日頃からお世話になっている人を招いた。
総勢で50~60名。
北海道や石川県、東京、神奈川県など全国からの取引関係の会社や
師匠と慕うパン店の店主、毎日自分を助けてくれるスタッフ、
家族と、こじんまりとも温かなひとときだった。

この店で使う小麦粉は、日本のパン店初のオリジナル専用粉。
店主のパンづくりにかける体温が、場の空気をつくった。

祝辞を述べた食材分離技術の会社の社長の言葉。
「『添加物を使用しないため、パンがすぐ硬くなる。数日でも
風味を変えず、やわらかさを保つための粉の改良を行いたい』
という話を、ある日、持ち込まれた」。
小麦粉のグルテンとタンパクの分離にその秘訣があるらしいの
です(正確ではないかもしれませんが)

パン屋さんからの相談は初めてのケース。
全力で取り組み、開発に成功した。
と、『この粉は問屋さんを通して仕入れたいから、紹介するので
そことお付き合いをしてほしい』」。

「この律儀さには感じ入った。だから、今日はなにを置いても
はせ参じ、お祝いの言葉をかけたかった」と、北陸から。

わかりにくいですね、こういうことです。
製粉会社と食材分離会社を全国歩いて自分が探し出してきて、
自店を交えて3社の共同開発で直取引もできた。
しかし、それでは和菓子屋だった親の時代を含めて、
創業時に自店を支えてくれた問屋さんの出る場が
なくなってしまう。それは断じてできない。
だから、粉は問屋さんを通して買う。

今の時代と逆行する話です。
でも、価格は同商品でも創業時からの設定を守り通した。
近年、食材の高騰にやむを得ず、若干の値上げした。

石窯のオーダーを受けた、横浜の社長が言います。
「ある日、いきなり来て、『これがほしいので
作ってください』。価格も聞かずに、そんなことをいう
人は初めてだった」。

店主は、石窯導入が10年来の夢だった。
「子どもが玩具をほしい気持ちと一緒だった」。
ようやく頼めるくらいにお店がなってきて、
それまでには石窯のことも調査済み。
頼みたい人は決まっていた。

石窯屋さん曰く、「長年、石窯を通して全国のパン職人を
育てた自負はあるが、こんなこだわりの強い人はそうはいない」。
関係者や修行時代の師匠が、次々と店の姿勢を語る。

前日までの3日間は、全商品30%offの感謝セール。
500円以上の購入者にはロゴを刷ったエコバックをつけた。
2000個くらい製作したと。
開店前から多くの人が並び、パンはあっという間に売り切れた。

販促的に考えれば、創業20周年で全商品20%offでも十分。
道理も立つ。
プラス10%は、感謝の気持ちしかない。

地方の小さなお店が全商品30%引とプレゼント商品、
それにパーティ(数々の賞品、おみやげ付)費用。
今回は、おそらくは「持ち出し」になったことでしょう。
思っても、そう簡単にできることではありません。

前に坐った税理士さんが言う。
「大きな視点で考えた方がいい。お店を大きな牧場として、
そこで自店のパンを食べてくれるお客さんと
一緒に育っていくんだと思っていればいい。

これでいいんです」。

この夏、Tデパートのプレゼント企画商品にも指定され、
大忙しだったと言います。
「人は一人では成り立っていない。周りに感謝し、
そして両親、家族に感謝の気持ちを表すためにも
ひと区切りの時にこうした場を設けさせていただきました」。


自分の親の仕事を二人の息子は、どう感じただろうか。
作り手の顔が見える・・・と言いますが、
親の顔が見える仕事の在り方を、そこにみたはず。
親に誇りがあれば、子どもにも伝わっていく。
気持ちのこもった人の集いの場は、豪華なだけの
セレモニーの場より、1000倍得るものがありました。

「それでは、再度、ご唱和をお願いいたします」
「乾杯ではなく、“パンカイ”でお願いいたします」
一同に笑顔が浮かび、場は盛り上がる。

会場は、ロフト風の建物2階にあるJAZZの流れる
お洒落な空間。ファッションブテッィクの向こうが
レストランになっている。
このお店のオーナーも、パン店創業時から
自店の料理に使い続けている。
パンを題材にした料理が並びます。

リバーサイドのオープンテラスの向こうの山から
中秋の名月があがる。山陰から、すぅ~っと上がる。
あんなに詩情あふれる中秋の名月を観たのは初めて。
心地よい人の時間が流れゆく。

Comment

横浜、わざ・ものニュースサポーター
NCCCさん こんにちは♪

>浜松へ出張の際は、是非寄ってみたいと思います。

ありがとうございます。
たまには、趣向を変えてみてということで。
石窯で挽いた食パンなど、素材そのものの持ち味を楽しめるパンなどいいかもしれませんね。
NCCC
私はご飯党で滅多にパンは食べません。(キッパリ)
この記事を見て、今無性にそのパンを食べてみたいと
思います。
浜松へ出張の際は、是非寄ってみたいと思います。
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