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08/21 : メロディにたたずむ街。

「今日、メシ代ないんだ。そのぶんマケて」
「しゃーないなぁ。じゃぁ、ジャスト¥○○○○にしとくよ」


この商店街の端にある店の店主と言葉を交わしながら
靴を買っていたのは、もうずいぶんと前のこと。
初めて入った会社の先輩に教えられてから、ある時期、
靴が欲しいなというときには出かけたものでした。

値引き額はさほど大したものではなかったけれど、
お互いの間に行き交う会話と店主の歯切れのよい対応が好きだった。
そこで靴を買う行為が気に入っていた。

先日情報をたどって都橋商店街が「ハーモニカ横丁」(プロフィール)
呼ばれていたことを知る。
ハーモニカ横丁とは、なんとも耳に心地よい。
こじんまりとした路地に、店がハーモニカのように並んでいるからそう呼ぶらしい。
吉祥寺のハーモニカ横丁が知られるところらしいが、
個人的には野毛・都橋を本家としたい。

名付けには、そこで生業をもつ人の場にこめられた想いもあるのだろう。
店のたたずまいもそうだが、ポケット一つ何気に取り出し、
ハーモニカの憂いを帯びた音色や気配。
演じ手のでしゃばらないが、味わいの深い。
そうした小さな飲食店を中心とした人々の風景が見えてくるような。
メロディが、暮らしの時間を縫ってただよう。

懐かしい。はじめて来たのに、懐かしい。
そこに流れる時空間が心の琴線に触れたとき、
人は時に、我が居場所を感じることがあるのかもしれない。

いま思い出したのだが、ある作家がトルコのグランバザールで
革ジャン購入の際の駆け引き攻防戦の模様を綴っていたものがあった。
長い時間かけて交渉が成立し、去り際に店主がかけた言葉。

「今日は、お互いよき時間だったな。ありがとう」。
俺たちは、物の売り買いを通して、楽しいひとときを共有したんだ。
売り言葉に、値切りの言葉。人生を楽しむための機会と時間。
これだから、やめられない。
市場に生きる人々の価値観を、作家は感じたのだという。

そんな心の面持ちを、ぼくも都橋商店街の靴屋の店主に感じていたのかもしれない。

Comment

よこはまわざものニュース
ゆかさん こんにちは。

>なんだかすごく懐かしい風景ですね
これは大阪の下町にもたくさんありそうですね。

あ、ゆかさんは、大阪のきれいなお姉さん、ですから♪(下記コメント参照)
よこはまわざものニュース
ダース=トリオムーン@ミナロさん

>やっぱりその場でゴングが鳴らないと気持ちが乗らないし
相手にその気がないとつまらない。
世界の売り買いの場面では、双方いずれも値切りを前提に、
ふっかけとドン引かせをやりとりする…コミュニケーションの一部くらいに思っているところもあるということで。

物や形態、状況にもよるけど、人の交わりというライブ感があるよね。日本代表は、大阪のおばちゃんか?!
ゆか
ホントだ、何だかすごく懐かしい風景ですね。
それに、ふっと掘り出しものや隠れ家みたいなお店がみつかりそうな・・
ダース=トリオムーン@ミナロ
量販店の展示品や、箱が壊れていたりちょっと傷があったりの
「ワケあり品」候補(自分が勝手に決めてる)を
見つけると「値引き交渉」をしたくなるんだけれど
相手がいないんだよね。(店員に権限がない。)
「店長呼んできて。」とか言うのも偉そうで嫌だし。

やっぱりその場でゴングが鳴らないと気持ちが乗らないし
相手にその気がないとつまらない。
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